お産の進み方
お産が始まる3つのサイン
出血(おしるし)
おりものに少量の血液が混じることを言います。
おしるしがなくてもお産が始まることもあります。
陣痛
子宮が規則的に10分間隔以内で収縮するのが陣痛です。痛みの感じ方は個人差があります。
破水
赤ちゃんの入っている袋が破れ、羊水が流れ出すことを言います。 ドバっと出る時と、チョロチョロと出る時があり、 尿漏れと区別がつかない時もあります。
区別がつきにくいので、悩む場合はすぐに病院に連絡をください。いつでも電話相談を受け付けています。
お産に必要な3つの要素
「陣痛」「赤ちゃん」「産道」
これらの相乗効果によって進むので
ひとつでもうまくいかないとお産ができません
陣痛

赤ちゃんを押し出す子宮の力を指します。
痛みと休止の波を繰り返し、徐々に強くなり ます。赤ちゃんと産道の状態によっても強さが変化します。
陣痛が弱くなるとお産は進みにくくなります。
赤ちゃん
赤ちゃんは狭いトンネル(産道)を抜けるために、陣痛に後押しされながら、頭と体の向きを変えて、回りながら生まれてこようとします。これを回旋『かいせん』 と言います。
赤ちゃんの回旋が悪いとお産が進まなくなります。
回旋を良くするためには、なるべくお尻を高くしての四つ這い姿勢が有効です。
産道
産道はお母さんの骨盤と膣を指します。 骨盤の形と赤ちゃんの大きさ、向きと押し出す力の陣痛がうまく合わさると、道が開かれてお産が進みます。
子宮口も産道のひとつです。子宮口の開大にそってお産の大まかな流れを説明します。
子宮口が3㎝開大するまで
痛みの程度 | ・弱い生理痛 ・まだ我慢できるくらい |
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痛みの部位 | ・下腹部 ・鼠径部(太ももの付け根) |
陣痛 | ・10~5分間隔 |
お母さんの正面に対して、赤ちゃんは横向き。
あごを引いて、頭の後ろ側を下にして降りてこようとします。
子宮口が5㎝開大するまで
痛みの程度 | ・強い生理痛 ・身の置き所や余裕がなくなってくる |
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痛みの部位 | ・下腹部 ・腰部 |
陣痛 | ・3~5分おき |
赤ちゃんは骨盤の中へ降りていくためにお母さんの背中の方に顔が向くようにまわります。
子宮口が8㎝開大するまで
痛みの程度 | ・我慢できない痛み ・話すのがつらい ・叫びたい |
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痛みの部位 | ・腰部 ・お尻 |
陣痛 | ・2~3分おき |
赤ちゃんはお母さんの背中の方を向いたまま、お母さんのお尻の骨を押して下へ下へと降りてきます。
子宮口全開大してから
痛みの程度 | ・息が荒くはやくなる |
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痛みの部位 | ・腰部 ・お尻 |
陣痛 | ・1~2分おき |
膣の壁を押し開いて真っ直ぐ降りてきます。
頭が外に出たら、身体も続けてすぐに出てきます。
36週を過ぎると徐々に体は出産への準備を始めるので、お腹の張りが徐々に増えることがあります。また、子宮の入り口は少しずつ柔らかくなり、1~3cmほど開いてくることもあります。本格的な陣痛が始まってから子宮口が10cm開く(全開大といいます)まで、初産婦さんで平均10~12時間、経産婦さんで平均5~6時間と言われています。これは、陣痛・赤ちゃん・産道のそれぞれ3つの掛け合わせで、個人によって大きく変化します。
もし、「自分の今の状態はどこなんだろう?今どうしたらいいんだろう?このまま自宅で過ごしていていいのかな?病院に行った方がいいのかな?」と思うことがあれば、まずは病院に電話をしてください。電話は24時間対応しています。
お産の流れ
お産の流れを、 実際の時間の経過と合わせて見てみましょう
赤ちゃんが産まれたあとは…
お産のときの過ごし方
「お産に必要な3つの要素」に効果的!体力もリラックスも、両方とも大切です。
付き添いするパパの過ごし方
- 腰をさする(陣痛に合わせて、強さを確認しながらやるとgood!)
- 励ます声かけ
- 水分を勧める、飲みやすいように口に持っていく
- 汗を拭く 一緒に動く など
パパも自分の体調に気を付けて、水分や栄養をこまめに摂るようにしましょう
呼吸法を練習してみましょう!
①深呼吸 (普通のとき)
鼻から息を吸い、口からゆっくり吐きます。
②フーフー呼吸(陣痛のとき)
陣痛時に、吐くことに集中する呼吸法。 口をすぼめて、「フーー,フーー」と5秒ほどかけて 長く・ゆっくりと吐ききります。
あぐら姿勢でお腹の赤ちゃんに両手を当てて練習してみましょう。
最後に
どんなふうにお産が進むか、少しイメージがつきましたか?
自分のお産はどんな風になるか… 今から想像しておくことが、いざというときの気持ちの準備になります。
また、お産が始まる前・途中でも、場合によってはいつでも帝王切開に切り替わることもあります。パパも一緒に、事前に帝王切開についても調べておいてくださいね。
赤ちゃんと一緒に、お産を乗り越えましょう!
私たち助産師がお手伝いします。
心配なこと、不安なことはいつでも聞いてくださいね
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